防災教育の指導にあたって

 今回は、「地震への防災」に絞って指導を行う。いくつかの教科を横断して指導をすることにより、危機意識をもたせたり自己の防災力を高めたりするねらいがある。また、特別支援学級ならではの学習活動として、知的学級では生活単元で、情緒学級では自立活動でも取り上げることで、より児童に合った力を育成することをねらいとする。

 防災教育の流れ

日程内容関連教科
9月~後期開始にかけて〇 児童への興味関心付けを行う。
・防災に関する絵本の設置など教室環境の整備
・教師が自身の経験やニュースなどの話を話題にする
特活(行事):避難訓練
10月 (後期から)〇 教材「きけんはっけん」(日本赤十字社)を活用した防災教育をする。  
(1)導入 「災害について知ろう」    
・災害の種類について知る。    
・災害が起こると住んでいる町はどうなるのか考える。  
           ↓
地震のテーマにしぼり、学習していくことを確認する。    
(2)展開 「自分の身を守ろう」    
【場所編】    
・教室の絵から、危険と思われる場所や物を見つける。    
・ひまわり学級に置き換えて、危険個所を見つける。    
・南小学校の校内で、危険個所を見つける。      
【行動編】    
・視覚的情報から、地震から身を守る行動について知り、やってみ る。      
★危険なものから離れる!      
★頭や体を守る!    
・避難の仕方について知り、やってみる。      
★教師の指示に従う!      
★「おはしも」を守る!
理科:自然災害        
生活:学校や公共施設
社会:地域の安全を守る施設、防災情報
家庭:避難グッズ、非常食
生単:避難の仕方の具体(学校・公園・家)
体育:けがの防止や手当
道徳:生命尊重、自助
自立:心理的安定
11月       中旬頃(3)終末 「地震防災について発表しよう」    
・学んだことをスライドや模造紙にまとめ、クラスごとに発表する。
2組:地震災害とは、南小の危険個所発見!
8組:地震からの身の守り方  
国語:上手な発表の仕方、相手に伝える文を書く
 

 他教科にわたっての指導

 様々な教科の側面から防災教育を行うことで、さらなる危機意識の確立を促す。また、日々の学習が非常時に役立つと感じさせることで、きまりに従うことの必然性、自他を大切にすること、学習意欲の持続向上に繋がると考える。

 実践記録

(1)児童への興味関心付け

 興味関心付けのために使用した図書は、以下の4冊である。読み聞かせを行う他、教室内に防災絵本コーナーをつくりいつでも防災に関する本を読める環境を整えた。また、教師自身が経験した地震の話や最近あった災害の話をすることで、災害を身近なことだと感じさせるようにした。

  ・「地震がおきたら」BL出版

  ・「じしんのえほん こんなときどうするの?」ポプラ社

  ・「はなちゃんの はやあるき はやあるき」岩崎書店

  ・「つなみでんでんこ はしれ、上へ!」ポプラ社

(2)導入「災害について知ろう」

  防災教育教材「ぼうさいまちさがし きけんはっけん」(日本赤十字社)の「ふだんのまち」「さいがいのおきたまち」を使用して授業を行った。「ふだんのまち」と「さいがいのおきたまち」を見比べることで、子ども達は、色んな種類の災害があることや複数の災害が一度に起こることもあるということを学んだ。災害の中でも地震について詳しく学んでいくことを伝え、次時への見通しをもたせた。

(3)展開「自分の身を守ろう」

 展開では、【場所編】と【行動編】に分かれて学習を行った。

【場所編】

 防災教育教材「ぼうさいまちさがし きけんはっけん」(日本赤十字社)の「じしん①」を使って、教室内で危険な場所や物を知った。それから、ひまわりの教室内や特別教室などを見て回り、学校内での危険個所を見付け、写真に撮った。

また、校区の避難場所調べを行った。学校や公民館、大きな公園が災害時の避難場所となることを知った。さらに、自分の家の最寄りの避難所を地図で見つけ、印をつけたり、ルートを確認したりした。これらの学習により、学校外で災害に遭ったときの居場所や行動の仕方を知ることにで、安心に繋がった。

【行動編】

 行動編は、①地震から身を守る行動を知る(1時間)②避難の仕方を知り、やってみる(1時間)の2時間構成で授業を行った。

①地震から身を守る行動を知る

 防災教育教材「ぼうさいまちさがし きけんはっけん」(日本赤十字社)の「じしん②」をもとに、地震から身を守る行動を知った。また、地震が起きた後の学校内の写真をもとに、学校の中ではどんなものが危険かを具体的に考え、どのように頭や体を守ればよいかを知った。

<地震から身を守る行動>

★危険なものから離れる!      
★頭や体を守る!

②避難の仕方を知り、やってみる

 ①で学習したことを思い出し、教室内や廊下、特別教室で避難の行動をやってみた。避難の行動では、緊急地震速報の音声を活用した。それから、「おはしも」や避難経路、避難の流れについて知り、教室内から運動場まで避難する訓練を行った。

(4)終末「防災教育について発表しよう」

 【場所編】と【行動編】に分かれてスライドを作り、発表し合った。